医療から患者を離すことが医療。

 写真は石神井公園の三宝寺池歩道での夕下がりの一コマです。


 さて、3月がまさに終わろうとしているこの時期。私はとてもわくわくします。

お花見が好きですし、新たな出会いに胸をときめかせ、やる気に満ちたこの季節が。

出会いと別れがあり、訪問看護が4月で終了となる人の訪問が今日ありました。


 認知機能がみるみる落ちていく家族が不安で、どうしていいのかわからない同居家族。

その利用者とその家族とは2年弱の関わりを通して、訪問看護が終了となりました。

来月からはデイサービスで見ていく方針となりました。

 家族の需要と、学びと、意思決定支援が実を結んだ結果だと思います。


 認知症薬のベネフィットが低いニュースが出たり、副作用を疑う症状が現れたり。

でもいくら薬剤でのコントロールを意識しても、家族の目標と幸せがイメージできたことには

かなわない。


 利用者が自分が選択することができることに対しては、できるだけ支援する。

 安全管理のための方法はみんなで案を出して検討する。


 その方向性が定まってからは、デイサービスの導入と頻度が自然と決まっていった。

訪問看護での役割は、屋外歩行訓練と家族の生活相談になってきた。

卒業が見えてきた。


 医療保険の恣意的利用や、ステーションの売り上げではなく利用者本位で。

サービスのポジティブな撤退には、ケアの提供側と受給側の成熟を感じることができました。

なないろ訪問看護ステーション

練馬区の三原台、東大泉、谷原、高野台、石神井町、石神井台、高野台、南田中を中心に訪問看護サービスを提供しています。 現在業務拡大に向けて看護師採用強化中です。直接応募で採用になった方にはうれしい特典を準備しています!

2コメント

  • 1000 / 1000

  • @maro-maro78素敵なお話ありがとうございます! 確かに身なりや保清についてご自身のライフスタイルと家族の要望と、ケア側の主観が入り交じることあります。 オシャレいいですよね!素材やデザインを古いままの慣習から脱して、最新にアップデートする必要があると考えて書きました。 これからもご指導お願いします。
  • maro-maro78

    2019.03.31 02:48

    お疲れ様です。 「療養生活における寝衣について」を読んで感じたことを書かせていただきます。私の父は認知症でグループホームに入所してもらっていました。家で生活させるのが一番いいとう思いもあったのですが、母と姉の口激にあったっている父がそのうち人間でなくなりそうな気がしたからです。お陰様で入所したグループホームは入所した当時のケアマネさんと主任さんがとても良い方でお年寄りのことを考えてくださる方で父も認知症が改善傾向になっていました。私も父ができるだけ快適に過ごせるように少しでもシミがあると新しいものにするように心がけていましたし、主任さんやケアマネさんも私のそういう考え方を理解して箪笥のチェックをしていても暖かく見守ってくださっていましたし、他所に移った入居者の忘れ物を父に使わせるようなことはありませんでしたが、ケアマネさんがいなくなり主任さんも変わったとたん父のタンスの中に見たことのないシミのついていた物やサイズが大きい洋服が入っていたのです。「これ父のではないのですが…」とスタッフさんにいうと「ああ、転居された方が置いていったんですけど○○(父の苗字)さんが着れると思って…」という返事が返ってきました。私は思わず「父はお金は持ってますからこんな人のお古やシミのついた服なんて着せないでください。今までも今からも連絡さえいただけば新しいものを買って送ります!」と言ってしまいました。「年寄りだから…、外出しないから…」と着ているものはどうでもよい訳ではないのです。たとえ寝たきりの方でもちょっとおしゃれをしていただき「この色とてもお似合いですね」や「今日は素敵なパジャマを着ていますね」等と声をかけるのはとても大事だと思います。 このことは看護学生時代にお一人の教務の先生が実践されいて、「素敵だな」と思っていました。入院している患者さんだからお化粧なんてしているはずはないのにちょっと顔色が良くなっていたら「あら、今日はお化粧していらっしゃるの?お顔の色が先日お会いした時よりいいわ」と声をかけると、患者さんは当然「お化粧なんてしてませんよ~」と答えますが笑顔です。自宅で療養している患者さんも、寝たきりの患者さんでも清潔なものを着てそしてちょっとおしゃれをしている方がいいですよ。 長くなりました。これからもお仕事頑張ってください